嶺北潜水のICT活用|水中工事の安全管理を「見える化」する取り組み
港湾工事・護岸工事・浚渫工事といった水中土木の現場では、潜水士が実際に水中に入り、機器・設置物・施工箇所を直接確認しながら作業を進めます。これまで長い間、「水中の状況は潜水士の経験と勘に頼るしかない」というのが業界の常識でした。
しかし、嶺北潜水はその常識を変えようとしています。ICT(情報通信技術)を活用し、水中の機器・設置物・潜水士の位置情報をリアルタイムで可視化することで、安全管理と施工管理の精度を飛躍的に高める取り組みを、水中土木業者の中でもいち早く導入しました。
この記事では、私たち嶺北潜水が取り組むICT活用の内容と、その背景にある考え方を詳しくご紹介します。これから潜水士として働くことを考えている方にも、ぜひ知っていただきたい内容です。
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水中土木とICT|なぜ今、可視化が求められるのか

■ 国土交通省が推進するi-Constructionとは
少子高齢化が進む日本において、建設業界の人材不足と生産性の低下は深刻な課題となっています。こうした状況を打開するため、国土交通省は平成28年度から「i-Construction」という施策を推進しています。ICTの全面的な活用によって建設現場の生産性を向上させ、安全で魅力ある職場環境を実現することを目的とした取り組みです。(※出典:国土交通省「i-Construction」)
港湾工事の分野では、平成30年度(2018年度)より、潜水作業を含む水中施工においてもICTを活用した試験施工が本格的に運用され始めました。現在も令和8年度版の実施要領・積算要領が整備され、潜水作業の安全管理や施工管理へのICT適用が国の施策として継続的に拡大されています。(※出典:国土交通省港湾局「港湾におけるi-Construction」)
国土交通省が平成28年度から推進する建設現場の生産性向上策。調査・設計から施工・検査、維持管理・更新までの全プロセスにICT技術を導入し、「少ない人数で、安全に、快適な環境で働く生産性の高い建設現場」を目指す取り組みです。令和6年4月には次段階の「i-Construction2.0」もとりまとめられています。
■ 水中施工に特有の課題
陸上の建設現場では、重機の位置や施工状況をカメラやGPSで把握することが一般的になってきました。しかし水中土木の現場では、同じ手法が使えません。海や河川の水面下では視界が遮られ、電波が届きにくく、潜水士がどこにいて何をしているかを地上から把握することが非常に難しいのです。
これが長年、水中工事の安全管理を困難にしてきた根本的な理由です。監督者が水中の状況を把握できなければ、異常が発生したときの初動対応が遅れます。また施工の精度を確認する手段も限られるため、仕上がりの品質管理にも限界がありました。
| 課題 | 従来の対応 | ICT活用後 |
|---|---|---|
| 潜水士の位置把握 | 合図ロープ・経験に依存 | 水中位置情報をリアルタイム可視化 |
| 施工精度の確認 | 潜水士の感覚・目視 | データによる出来形管理 |
| 機器・設置物の状態確認 | 都度潜水して目視確認 | 状態情報を記録・共有 |
嶺北潜水のICT活用|水中を「見える化」する取り組み
私たち嶺北潜水は、水中土木業者の中でもいち早くICTを安全・施工管理に取り入れてきました。「目に見えない水中の現場を、見える形にする」というのが私たちの基本的な考え方です。
■ 位置情報の可視化で安全を守る
水中作業の最大のリスクのひとつは、「潜水士がどこにいるかわからなくなること」です。水中では視界が限られており、複数の潜水士が同じ現場に入る場合や、作業範囲が広い現場では、地上の監督者が各自の位置を把握することは容易ではありませんでした。
ICT活用により、水中機器・設置物・潜水士の位置情報を可視化することで、地上の監督チームがリアルタイムで現場全体の状況を把握できるようになります。これにより、異常が発生した際の迅速な対応が可能になるだけでなく、日常的な安全確認の精度も大きく向上します。
・潜水士の水中位置をリアルタイムで把握
・機器・設置物の状態情報を記録・管理
・地上チームと潜水士の連携精度の向上
・施工手順・作業状況の明確化による事故リスクの低減
■ 施工管理の精度向上
安全管理だけでなく、施工品質の面でもICT活用は大きな効果をもたらします。従来の水中施工では、捨石均しやブロック据付などの仕上がり精度を確認するために、都度潜水士が目視で確認するしかありませんでした。これは時間と手間がかかるうえ、確認精度にも限界がありました。
ICTによるデータ管理を取り入れることで、施工箇所の3次元的な出来形情報を蓄積・共有することが可能になります。これにより、発注者への報告精度も上がり、工事の信頼性・透明性が高まります。国土交通省が港湾工事での3次元出来形管理を推進している流れとも、私たちの取り組みはしっかり合致しています。
安全管理面
・潜水士の位置情報をリアルタイム把握
・異常発生時の迅速対応が可能
・監督者と潜水士の連携強化
・ヒヤリハットの記録・共有
施工管理面
・施工手順・作業状況の明確化
・出来形データの記録・蓄積
・品質確認の効率化
・発注者への報告精度向上
ICTが変える潜水士の仕事現場
■ 経験と勘からデータ管理へ
水中土木の仕事は、長年にわたって「熟練者の経験と勘」が最も重要な資産とされてきました。それは間違いではありません。水中という過酷な環境で安全に作業するためには、実際の現場で積み重ねた判断力・体力・技術力が欠かせないからです。
しかし、「経験と勘だけに頼る現場」には限界もあります。知識や技術を次の世代に伝えるときに言語化しにくい、熟練者が現場を離れると安全管理の水準が落ちる、発注者に対して施工状況を客観的に示しにくい、といった課題がそれです。
ICT活用によって施工状況をデータとして蓄積・管理できるようになると、こうした課題が一つひとつ解消されていきます。ベテランの判断をデータで補完し、若手社員でも安心して現場に入れる環境が整っていくのです。
■ 若い世代が活躍しやすい環境へ
嶺北潜水は、未経験者の入社を積極的に歓迎しています。資格取得サポートや1年以上の研修体制を整えているのもそのためです。しかし、研修制度だけでは不十分だと私たちは考えています。若い潜水士が長く活躍し続けるためには、「安全で、学びやすく、働きやすい現場環境」そのものを整備することが重要です。
ICT技術の活用は、まさにその環境づくりの核心です。現場の状況がデータで見えることで、若手社員も安心して作業に集中できます。また、経験豊富な先輩社員の判断や施工プロセスがデータとして蓄積されれば、学習の効率も上がります。デジタルに慣れた若い世代にとって、ICTを活用した現場は働きやすさを高める大きな要素になります。
・未経験者歓迎・入社後1年以上の研修期間
・港湾潜水士資格の取得サポート
・玉掛け資格取得優遇
・ICT活用による安全な作業環境の整備
・先輩社員による丁寧な現場指導
代表が語る「次の世代へ伝えたいこと」
代表取締役の東 満成は、嶺北潜水のICT活用についてこう語っています。
平成から令和の時代になり、国土交通省としても水中施工へのICT活用工事の運用が本格的に動き出しました。私たち嶺北潜水は、水中土木業者の中でもいち早くその動きに応え、ICTを安全・施工管理に取り入れてきました。
従来なら目に見えず、経験と勘に頼っていた水中の機器・設置物・潜水士の位置情報を可視化し、施工手順や作業状況を明確にすることで、現場の安全と施工管理技術の向上に貢献したい。そして、その取り組みを次の世代を担う潜水士たちへ伝え続けていきたいと考えています。
私たちの経営理念は「海と調和しながら社会を前進させる」ことです。海洋資源への感謝と、人々の暮らしを豊かにする施工の追求、そして若い世代の機動力を活かすこと。ICT活用はその理念を実現するための、現代における最も重要な手段のひとつだと捉えています。
海と調和しながら社会を前進させる
この理念には、海への敬意と、地域社会・次世代への責任という二つの軸があります。自然環境を大切にしながら、人々の暮らしを前進させる施工を追い求める。その姿勢がICT活用の根底にある考え方です。
嶺北潜水で働くということ|ICTと人が支える現場
私たち嶺北潜水は、福井県坂井市三国町を拠点に、海・河川・池・ダムなど全国各地の水中現場で港湾工事・護岸工事・浚渫工事・水中溶接工事を手がけています。平成23年4月の創業以来、一貫して「安全・安心を第一に、海と向き合う」ことを軸に歩んできました。
ICT技術の積極的な導入は、その姿勢の延長線上にあります。水中の現場を見える化することは、潜水士自身の安全を守ることであり、発注者への信頼に応えることでもあり、次の世代が安心してこの仕事に就くための環境をつくることでもあります。
潜水士という仕事は、水中という特殊な環境で社会インフラを支える、やりがいの大きい専門職です。港湾・護岸・河川のインフラが老朽化し更新需要が高まる中、その担い手の必要性はこれからますます高くなっていきます。ICTで安全を高め、データで品質を証明できる私たちの現場で、あなたも水中のプロフェッショナルを目指してみませんか。
未経験の方も、転職をお考えの方も、まずはお気軽にご相談ください。資格取得のサポートから丁寧な現場指導まで、嶺北潜水で一緒に成長していきましょう。
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福井県の港湾工事や潜水工事・水中溶接は株式会社嶺北潜水
〒913-0043 福井県坂井市三国町錦3-1-22
電話:0776-82-6785 FAX:0776-76-3077
※営業・セールス目的の問い合わせはご遠慮願います。
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