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潜水士のキャリアアップ術|現場作業員から現場監督・技術者への昇進ルート

海洋土木工事における潜水士は、専門性の高い技術者として重要な役割を担っています。
特に港湾工事や浚渫工事が盛んな福井県や富山県では、経験豊富な港湾潜水士の需要が高まっており、キャリアアップの機会も豊富です。

 

福井県坂井市を拠点に全国各地で港湾工事・護岸工事・浚渫工事を手がける株式会社嶺北潜水では、これまで多くの潜水士がキャリアアップを実現してきました。
現場作業員から始まり、チームリーダー、現場監督、技術者へと段階的に成長していく潜水士の昇進ルートについて、具体的な道筋をご紹介します。
 

潜水士のキャリアパスと昇進の仕組み

潜水工事会社における潜水士のキャリアアップは、技術力と経験年数に基づく段階的な昇進システムが確立されています。
特に港湾工事や浚渫工事を主力とする企業では、専門技術の習得と管理能力の向上が重要な評価基準となっています。
 

■ 基本的なキャリアステップ

海洋土木業界における潜水士の標準的なキャリアステップは以下の通りです。
まず新人潜水士として1~3年間の現場経験を積み、基本的な水中作業技術を習得します。
次に熟練潜水士として3~7年の経験を重ね、複雑な作業や後輩指導を担当します。
その後、チームリーダーとして現場の小グループを統括し、経験10年以上で現場監督や技術者への昇進機会が生まれます。
 

職位
経験年数
主な業務内容
年収目安
新人潜水士
1~3年
基本的な水中作業・安全管理の習得
300~400万円
熟練潜水士
3~7年
水中溶接・複雑作業・後輩指導
400~600万円
チームリーダー
7~10年
小チーム統括・作業計画立案
600~800万円
現場監督・技術者
10年以上
工事全体管理・技術指導・品質管理
800万円以上

「参照:厚生労働省 職業情報提供サイト」

 

■ 昇進に必要な実務経験と年数

潜水士として現場監督や技術者へのキャリアアップを目指すには、単純な経験年数だけでなく、多様な工事現場での実務経験が重要です。
港湾工事では防波堤建設や岸壁改修、浚渫工事では河川や港湾の土砂除去作業、護岸工事では消波ブロック設置や鋼矢板打設など、様々な工法に携わった経験が評価されます。
また、富山県の富山港や福井県の敦賀港など、異なる港湾での作業経験も技術力向上に寄与します。

 

 

昇進に必要な資格と技能レベル

潜水士のキャリアアップには、基本的な潜水士免許に加えて、段階的な資格取得と技能向上が不可欠です。
特に現場監督や技術者への昇進を目指す場合、多様な専門資格と管理能力が求められます。
 

■ 国家資格と業界認定資格

現場監督への昇進に必要な資格体系は多岐にわたります。厚生労働省認定の潜水士免許を基礎として、一般社団法人日本潜水協会認定の港湾潜水技士資格(1級・2級)の取得が重要です。
さらに玉掛け技能講習、クレーン運転士免許、ガス溶接技能講習、アーク溶接特別教育修了証などの関連資格も昇進の評価対象となります。
特に港湾工事や浚渫工事の現場では、これらの複合的な技術が求められるため、資格の幅広い取得が昇進の条件となっています。
 

基本資格

潜水士免許:厚生労働省認定の国家資格

普通自動車運転免許:現場移動・機材運搬に必要

送気員講習:潜水作業の安全管理

専門技術資格

港湾潜水技士:1級・2級(日本潜水協会認定)

水中溶接技能者:水中での溶接作業

玉掛け技能講習:クレーン作業時の玉掛け

管理職資格

1級土木施工管理技士:工事全体の品質・安全管理

潜水士作業主任者:潜水作業の責任者

安全衛生責任者:現場の安全統括

「参照:一般社団法人日本潜水協会」
 

■ 管理技術者に必要なスキル

現場監督や技術者への昇進には、技術力だけでなく総合的な管理能力が求められます。
工程管理では限られた工期内での作業計画立案と進捗管理、品質管理では国土交通省や港湾管理者の検査基準に適合した施工品質の確保、安全管理では潜水作業特有のリスクを踏まえた安全対策の立案と実行が必要です。
また、発注者との折衝能力、部下の指導育成能力、緊急時の判断力も重要な評価項目となっています。
 

昇進のポイント
潜水工事会社での昇進には、技術資格の取得と並行して、現場でのリーダーシップ経験を積むことが重要です。
特に福井県や富山県の港湾工事現場では、地域特有の気象条件や港湾構造を理解した上での作業指示能力が評価されます。
また、後輩潜水士への技術指導や安全教育の実績も昇進の大きな要因となっています。

 

北陸地域でのキャリアアップ機会

北陸地域、特に福井県と富山県は港湾工事や浚渫工事の需要が安定しており、潜水士のキャリアアップに適した環境が整っています。
日本海側特有の気象条件や港湾特性を理解した港湾潜水士は、全国的にも高く評価される傾向があります。
 

■ 福井県・富山県の港湾工事市場

福井県では敦賀港の国際物流機能強化、小浜港の地域密着型漁港整備、三国港の観光船受入環境整備など多様な港湾プロジェクトが進行中です。
富山県では富山港の コンテナ取扱能力向上、滑川港の防災機能強化、魚津港の老朽化対策などが計画されています。
これらのプロジェクトでは経験豊富な現場監督や技術者が求められており、キャリアアップの絶好の機会となっています。
また、北陸新幹線延伸に伴う物流需要の変化に対応した港湾インフラ整備も中長期的に継続される見込みです。
 

将来性と昇進の展望

海洋土木業界では洋上風力発電の普及に伴い、新たな技術分野での専門性が求められています。
従来の港湾工事や浚渫工事に加えて、洋上風力発電設備の基礎工事や海底送電ケーブル敷設工事などの分野で、高度な潜水技術を持つ現場監督や技術者の需要が拡大しています。
厚生労働省の建設業界動向調査によると、海洋土木分野の技術者不足は今後10年間継続すると予測されており、経験豊富な潜水士のキャリアアップ機会は豊富に存在します。
 

工事分野
需要動向
昇進機会
将来展望
港湾工事
継続的需要
豊富
安定成長
浚渫工事
安定需要
多数
持続的需要
洋上風力関連
急速拡大
新規分野
大幅成長期待
維持管理工事
増加傾向
専門性重視
長期安定

「参照:厚生労働省 建設・港湾労働対策」
 

潜水士キャリアアップの成功要因

潜水工事会社での昇進成功には、技術力向上と人材育成への積極的な取り組みが重要です。
福井県や富山県の港湾工事現場では、地域特性を理解した施工管理能力と、安全第一の現場統括力が高く評価されます。
また、浚渫工事や護岸工事など複数分野での経験を積み、多角的な視点を持った技術者として成長することで、現場監督や管理職への道筋が明確になります。
継続的な資格取得と実務経験の蓄積により、港湾潜水士として確固たるキャリアを築くことが可能です。
 

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